都会に住んでてー、裕福でー、子供をエリートにしたいと考えていてー、学校では「家の車の車種」や「食べる寿司の値段」でマウントを取り合う子供(南青山)にしたいわー!的な人は、お受験とかして名門幼稚園に入れればいいと思うんですけど、もしくは麹町中学校の校区に引っ越せばいいと思うんですけど、そういうのじゃないないねん!エリートとか天才とか名門幼稚園とかじゃなくて、もっと普通な感じなやつ! 何もしないのは不安だし、ほどほどな感じで将来のためになるような…そんな庶民的な幼児教育をしたいねん!という需要が無きにしも非ずですね?
将来というとちょっとゴールが遠すぎるのですが、やなぎ家では超近視眼的にまず「小学校入学後の生活で困らないようにする」という目標設定で長女を教育してきました。その結果、特に問題なく順調に小学校1年生を終えようとしているので、今回はそのときの幼児教育の内容や反省点を振り返ってみます。
幼児教育のゴールと目的
やなぎ家の幼児教育のゴールは「小学校入学後の生活をスムーズに送れるレベルに到達する」ことです。
小学校は「これからの人生で十数年も生活することになる教育機関」の入口に当たる場所なので、ここでつまづいてしまって学校や勉強に対する拒否感、嫌悪感、苦手意識が生まれてしまうことをボクは非常に危惧していました。
学校では授業やテストによって「できる人」「できない人」という優劣がはっきりと出てしまうし、「できないこと」「苦手なこと」が多くなると、それをやらされる学校での生活が苦痛になります。一日の大半を過ごす場所が嫌な場所というのは辛いですよね。
小学校は今までの生活から一転して自由がほとんど無くなり、やりたくないことも強要されるような過酷な環境なので、精神的にも肉体的にも疲労が溜まるし、そんな状況で授業に追いつこうと家での勉強を強要しても、思うような成果を上げることは難しいでしょう。
逆に言えば、入学前に小1レベルの授業を簡単にこなせるレベルになっていれば、「わかること」ばかりなので授業に負担を感じず余裕を持って生活できるし、先生や周りからも実力を評価してもらえるため、授業に熱心に取り組む好循環が生まることが期待できます。
Contents
具体的に何ができればいいのか
入学前に以下の内容ができていれば、とりあえずスタートでつまづくことはないはず。
- ひらがなの読み書き
- 数字の読み書き
- 足し算、引き算(繰り上がり、下がり)
- 時計が読める
幼児教育をするときに注意すべきこと
絶対にやってはいけないのは無理やり勉強させるということ。
入学する前に勉強嫌いにさせては本末転倒なので、それだけは絶対に気を付けましょう。
幼児教育をしようと思っているのなら、入学まで何年もの余裕があるということだし、子供の物覚えの速さは半端ないので焦る必要なんて全く無し。とにかく親が余裕をもって接することが一番大事。
やなぎ
具体的な教育の方法
ひらがなの読み
ひらがなは算数と違ってただの暗記でしかないので、文字として認識させる回数を増やせば読み方を覚える。
具体的なアプローチとしては子供の興味のあるもの(プリキュア?仮面ライダー?アンパンマン?)の本を買ってあげて、「これがプリキュアの「プ」だよー」とか指さして教えてればいい(子供にうざがられない程度にしつこく)。子供の興味が強ければ強いほどすぐに覚える。
本だけでは限界があると感じたならオモチャに頼るのも有り。楽しいは正義。
有名どころで『アンパンマン おしゃべりいっぱい! ことばずかん』っていうオモチャがあるけれど、子供がアンパンマン好きで、尚且つこのオモチャを気に入ってくれれば、これで遊ばせるだけでひらがなが読めるようになったりするらしい。(50音のページがあって、ひらがなを付属のペンでタッチすると、「あんぱんまんの「あ」!」とか読み上げてくれる)
うちの長女はアンパンマン大好きだったので、「おっしゃー!約束された勝利の教材!!これでひらがな楽勝ー!」と叫びながら購入ボタンを連打したんだけど、ぜんっっぜんっ遊んでくれなかった!!!!下手したらボクが新聞紙で作った紙鉄砲より遊ばなかったかもしれない。アンパンマンだよ!?曲がりなりにもアンパンマンだよ!?
やなぎ
あとこれ、付属のタッチペンの耐久性がいまいちなので、床に落としたりぶつけたりしてると割とすぐに壊れる。電源いれた瞬間「おおおおおおおおおしゃおしゃおしゃべりおしゃべり」みたいな感じになるんで取り扱いにはちょっと気を付けたほうがいい。
結局のところ、やなぎ家で一番効果的だったのは『かるた』でした。ばあちゃんの家にあった『ことわざかるた』。
うちの子は1人で遊ぶよりも誰かと一緒に遊ぶ方が好きなので、親と一緒に遊んでる感じが良かったのかもしれない。(『アンパンマンのことばずかん』は一緒に遊ぶ感じが弱いからダメだったのかも)
かるたも色んな種類があるので、子供が一番好きそうなものを選ぶとより効果的かも。キャラクターものから『恐竜かるた』とか『鉄道かるた』とか、本当にいろいろある。
ひらがなの書き
ひらがなの書き方は『お絵描きボード』を使った方法が好感触でした。
あぐらをかいて、その上に子供をのせて、ペンを握らせて、それを上からボクが握って一緒に字を書くって方法。
「じゃあまず、〇〇ちゃん(こどもの名前)って書くよー」とか言って一緒に書いてあげる。次はパパとかママとかじいちゃんとかばあちゃんの名前とか、仲のいい友達の名前とか。
何回か一緒にやってると、「パパ手を放して!自分でかける!」と言って自分で書くようになります。
『お絵描きボード』は書いた文字がサクッと消せて何度でも使えるのが最高。机が無くても(膝にのせて)字がかけるので自由度が高いし、当然お絵描きもできる。
これもかるたと一緒で、親と一緒にやってる感がよかったんだと思う。あぐらの上に座らせてやるのが。
親が手本を見せて、「はい!真似して書いてみて!」みたいなやり方は、ある程度できるようになってからじゃないと失敗する可能性が高いと思うので、そこらへんの見極めは慎重に。
鉛筆を使うときの注意点
ひとりで鉛筆を握って書くようになったら鉛筆の握り方に注意する必要あり。変なクセが付くと後で直すのにすごく苦労するから。あと握り方がおかしいと手に力が入りすぎて疲れやすくなるので、やはり最初から正しい握り方を覚えさせた方が絶対にいい。
『三角えんぴつ』とかこういう矯正グリップは効果がいまいち。なぜなら変な握り方でも握れてしまうから。こういうのを使っていても結局親が握り方を注意して見てあげないといけないので、どうせ買うならこういうガッツリした、正しい握り方でしか握れないグリップを買った方がいい。
色んな形があるので合わなければ他の形も試してみて。
こういうのがダメなタイプ。変な握り方でも握れてしまうから。
教材、ドリルを使うなら
最初は『めいろ』から始めると、楽しみながらできるのでお勧め。
子供にとっては狙った通りに線を引くってのがそもそも難しいので、いきなり字を練習するんじゃなくて、まず迷路で線を引く練習をした方が結果としてスムーズに書けるようになる。
そのあとは公文でも学研でもお好きなドリルで仕上げてください。シールとかが付いてて子供のモチベーションが上がるやつが良い。
数字の読み書き
数字の読み書きについても基本的にはひらがなと同じで、数字として認識させる機会を増やしたり、一緒に書いてあげればいいです。
遊びながら覚えるには『トランプ』と『UNO』があるといいですね。
長女とはよく「7並べ」をやって数字と順番を覚えさせました。AとかJとか数字の代わりにアルファベットが出てくるのが難点ですが。
UNOは数字が「0」から始まるのと数字の代わりにアルファベットが出てこない点が良いのですが、ゲームのルールが少し難しいので3,4歳ぐらいの子には早すぎるかも。
年齢に合わせて選んでください。
足し算、引き算、繰り上がり、繰り下がり
ここからは足す、引く、桁という概念を理解させる必要が出てくるので、教える側にもある程度の配慮とセンスが必要となってきます。今までのように「単純に一緒にやってみせればいい」が通用しなくなってきます。
例えば「+」というのはお菓子をもらうこと、「-」っていうのはお菓子を食べて無くなっちゃうことなんだよーとか、「+」っていうのは味方の仮面ライダーが助けに来たってことで、「-」ってのは敵に仮面ライダーがやられちゃったっていうことなんだよーとか、子供が理解できるレベルに落とし込んで説明できるかが重要です。
大人にとっては当たり前すぎる内容なので「なんでわからないのか、わからない」状態になる人もいますが、そういう人や上手く教える自信が無い人は、教材に頼るのも1つの手です。ここからは。
塾の方が期待値が高そうですがコストも高いので最後の手段に取っておきましょう。また、親の目が届かない場所なのでここで勉強に対する拒否感が生まれる可能性がゼロではありません。
やなぎ
あと、ドリルは基本反復練習のためなので、概念を理解させるにはあまり適しません。
塾とドリルの間を取って、丁寧に概念を説明してくれる教材となると、通信教育がコスト的にも内容的にもベストかなぁとボクは思います。色々とレベルの違いはありますが、小学生向けの通信教育の意義は「教科書の内容をどれだけわかりやすく噛み砕いて理解してもらうか」にあるので、入学前の準備としてはこれが最適でしょう。
やなぎ家では「しまじろうのキャラクター性」と「おもちゃのような教材」が一番楽しそうかなーと思い、最初からベネッセの【こどもちゃれんじ】でしたが、何が興味を引くかは子供によって違いますし、教えやすいかどうかという親の視点も大事ですので、【Z会 幼児コース】や【ポピー】、【まなびwith(旧ドラゼミ)】など、とりあえず有名な所からお試しの無料教材を貰って比較してみるのがいいと思います。
教材以外にも色々おまけが貰えるので、タダで貰えるものは貰っておきましょう。
そして今までグダグダと「ひらがな」だとか「数字」だとか言ってきましたが、通信教育やってれば全てカバーしてくれるので、自分でやってみてダメそうだったらこっちに頼ろう。
時計の読み方
通信教育に入っていれば、時計のオモチャのような教材が付いてくるとおもうので、それでOK。
そうでなければ、こういう時間と分が一目瞭然な時計とか、長針短針をぐるぐる回せる時計アプリの『ぷらくろっく』を使えば分かりやすい。
時計の教材も色々あるけれど、長針の動きに伴って短針も動くタイプじゃないと時間と分の関係が分かりにくいと思うので、買うときはどんなタイプかよく確認。
ちなみに、長女に「入学したとき時計よめない子っていた?」と聞いたところ、結構な人数が読めなかったみたいなのですが、休み時間が終わるタイミング等で放送が流れるので時計読めなくても学校生活に支障は無かったようです。
しかしながら算数では「時計に関する問題」も出てくるので、読めるに越したことはありません。
余裕があれば英語も…
優先順位としては国語が最優先なのですが、時間や体力的に余裕がある、もしくは子供が英語に興味があって英語の勉強が苦にならないというならば、触れておいた方がいいのは間違いない。小学校でも英語やるし。
やなぎ家ではベネッセの【こどもチャレンジ】Englishをやっていたのですが、DVD教材の方は1,2回見ただけですぐに飽きてしまい、見向きもしなくなったので2年ぐらいで解約しました。
しかし英語のオモチャの教材は良くできていて今でも遊んだりするので、オモチャをもらって解約という手もアリです。
あとは「ディズニーの英語システム」。これも無料のお試しDVDを貰ったんですが、食いつきがイマイチでしたねー。ハマる子はすごくハマるみたいなんですけど、うちの子は全然でした。
どっちも無料サンプルが貰えるので、それを子供に見せて反応が良ければラッキー!てな感じで教育に取り入れればイイと思います。
やなぎ
幼稚園は教育熱心な所を選ぶべきか?
最近はがっつり読み書きの勉強を教えてくれる幼稚園も多いみたいですが、やなぎ的にはたくさん遊んだ方が脳の発達のためにはいいと思っているので、長女も次女も勉強なんて一切しない幼稚園に入れています。
長女は幼稚園で勉強なんかしませんでしたが、学校のテストではほぼ毎回100点を取ってきますし、がっつり勉強する幼稚園からきた生徒たちより成績がいいので、幼稚園の勉強についてはそんなに気にしなくていいんじゃないかなと思います。
やなぎ
要は子供がどれだけ興味を持って、モチベーションを持って勉強に取り組んでくれるかが大事なので、そういうのをコントロールするのは幼稚園の先生より親の方が有利じゃないですか。自宅ならオモチャとか本とかアプリとか子供の好きなものを使って遊びながら教えられるし。
こういう利点を理解して幼児教育に取り組んでいけば、小学校入学後も変なストレスを抱えることなく平穏な生活を送ることができますので、焦らず気負わずゆったりと頑張って行きましょー!