やりすぎ都市伝説を見て「これからSTEPNやってみよう!」と思ってるみんなーーー!!
君たちがカモ候補生になるんやでー (^q^)/
歩いたり走ったりするだけで手軽に仮想通貨が貰える神のようなアプリ『STEPN』。
Twitterでは連日のように「ちょっと歩いただけで数千円、数万円儲かった!」と連呼されており、ブームの兆しが見え隠れしているような状況なのですが…
普通に考えたら超あやしいよね…
ということで、『STEPN』がどういう仕組みなのか、今後どうなるかということをちょっと検討してみました。
YouTubeで解説しました
ブログを読むのがめんどくさいって人はこっちの動画を見てください。
5分でざっくり説明しています。
STEPNでお金を稼ぐ流れ
まずは超基本的なところで、どうやって金を稼ぐのかを確認しましょう。
- STEPNアプリ内でスニーカーのデータを購入する
- スニーカーを装備して歩くと仮想通貨が貰える
- 手に入れた仮想通貨を取引所で日本円と交換する
最初にSTEPNアプリの中で『スニーカー』を購入します。価格にして約8万円前後(2月現在で一番安いスニーカー)。
スニーカーはそれぞれ異なった性能を持っており、仮想通貨の稼ぎやすさが変わってきます。当然ですが高いスニーカーの方が高性能で仮想通貨もたくさん稼げるようになっています。
ちなみにこのスニーカーを買わなければ1円も稼ぐことはできません。(将来的には他の人からレンタルできるようになる予定ですが)
スニーカーさえ買ってしまえば仮想通貨を手に入れるのは非常に簡単です。先ほど購入したスニーカーを装備して歩くだけ。たったそれだけでGSTと呼ばれる仮想通貨が貰えます。
上の画像は5分歩いて 3.13 GSTが獲得できたということを示しています。
ちなみにGSTを稼ぐことに対して時間制限がかかっているため、歩けば歩いただけ獲得できるというわけではありません。稼げる時間はごくわずかです。
手に入れた仮想通貨は取引所にて他の仮想通貨や日本円と交換できます。今回手に入れたGSTも当然ながら取引所で日本円と交換できますので、歩いただけで手に入れたGSTが日本円になり、収益化できるという仕組みなんですね。
厳密にいうとGSTを直接日本円に交換することはできません。一度GSTを他の仮想通貨(SOL等)に交換する必要があります。
ちなみに補足ですが、2022年2月現在のGSTのレートは1GST:250円くらいなので、上の画像だと5分で750円儲かったということになります。
手に入れたGSTを取引所で交換することに対して制限はありません。ですのでGSTが手に入る度に交換しておけば確実に日本円を確保できます。
短期的な視点では、(現在のレートが維持されるという前提で)スニーカーの購入にかかった費用を回収するのに2か月程度かかるので、この2か月の間にSTEPNのサービスがポシャらなければ利益が出せそうです。
GSTの需要と供給について考える
GSTの将来の価値を考える前に、まず今の価値がどうなっているのかを考えます。
現在のレートは 1 GST ≒ 250 円 と説明しました。
ではなぜ、GSTはこのようなレートになっているのでしょうか?
答えは簡単で、「250円で売りたい人」と「250円で買いたい人」がいるからです。需要と供給がここでバランスしているからですね。
たとえば、売ってる数に対して買いたい人がたくさんいる場合はどうでしょうか。
「他の人より多くお金を出さないと手に入れられない」という状況になるので、価格はどんどん上がっていきます。
では逆に、売り物があふれるほどあるのに買いたい人がいない場合はどうでしょう?
値段を下げないと売れ残ってしまうため、どんどん価格が下がっていきます。
当然そうなるよね…じゃあGSTの需要と供給はどうなるの…?
GSTの供給について考えて行きましょう。
チョコ屋さんは材料や設備、パティシエがいないとチョコを作れないので、無限にチョコを作ることはできません。
しかしながらGSTは単なるデータですのでSTEPNの運営会社は無限にGSTの量を増やすことができます。上に公式サイトの画像を持ってきましたが「GSTは無限に供給できるよ」と書いてありますので、GSTの量に上限はありません。
現にSTEPNを利用しているユーザーが歩くたびに無からGSTが湧き出ているので、日に日にGSTの総量は増加しているという状況です。
ちなみに仮想通貨で一番有名なビットコインは「上限が決まっており、総量が増加することはない」ということが価値を担保する1つの要素となっています。
GSTについては「世界中のチョコ屋さんからなぜか無限にチョコが湧き出ている」っていう状態だね。そんな世界のチョコの価格はどうなるだろうか?
次に需要の方は見ていきましょう。
チョコであれば、チョコそのものが売れないとしても、チョコバナナやチョコケーキ、チョコレートフォンデュとしてほかの食材とコラボするなり、エステのような美容目的で使用したりと様々な他の用途での需要が考えられます。
最悪売れなかったとしても、食べられるという価値は残るよね
GSTはどうでしょうか?どんな用途に使えるでしょうか?
ざっくりとした話になってしまいますが、GSTの使い道は現時点で「スニーカーの強化」しかありません。
スニーカーを強化する目的は「より効率的にGSTを稼ぐこと」ですので、GSTのレートが下がり(例えば250円が10円に下がった等)稼げなくなった時点で、需要は無くなります。
「卵が先か、鶏が先か」みたいな話になってしまいますが、GSTのレートが維持されればGSTの需要も維持されるし、レートが下がれば需要も無くなるという構造なんですね。
STEPNと似たようなコンセプトで現在低迷しているプロジェクトといえば『Axie Infinity』。
STEPNが「運動して稼ぐ」だとすればAxie Infinityは「遊んで稼ぐ」。
Axieのゲーム内で使われる通貨がSLPという仮想通貨なので、ゲームで貯めたSLPを日本円に換金して稼ぐというコンセプトです。SLPはGSTと同じく無限に湧いてきます。
Axieが話題となりユーザーが増加傾向にあった成長期は新規ユーザーがSLPを買ってくれましたが、新規ユーザーがいなくなりSLPを売りたい人しか残っていない状況になってしまえば、当然ながら価値は暴落します。
ゲーム自体がとんでもない面白さで、ゲームを楽しむためにSLPをジャブジャブ注ぎ込みたい!というユーザーがたくさんいればSLPの需要が維持できたかもしれませんが、この惨状を見るにゲームとしての価値は大して無かったのではないでしょうか。
SLPをジャブジャブ注ぎ込みたいほどの面白さであれば、新規ユーザーがいなくても既存ユーザーがSLPを買ってくれるはずなの暴落しないはず…でも実際は…
本題です。中期的な視点でどうなるのか?
Axieを例に考えてみると、次のように言えそうです。
- 「仮想通貨が稼げる」という価値しかないサービスで
- 仮想通貨の発行量に上限が無いシステムの場合
- 新規ユーザーが増えなくなった時点で、売り手しかいなくなるので価値が暴落する
「STEPNはエクササイズアプリなので稼げなくてもエクササイズアプリとしての価値は残る」という意見もありますが、純粋にエクササイズアプリというカテゴリで考えた場合にSTEPNを選択する理由がないため、そこに価値は無いと考えるのが妥当だと思います。
STEPNの機能は「ルートログ」「速度」「歩数」程度しかないので他のアプリと比較して非常に貧弱ですし、STEPN独自の強みは見当たりません。
またNikeやadidasなどの大資本が鎬を削ってシェア争いをしている中、STEPNがそれ以上の機能・性能を持ったエクササイズアプリを開発できるビジョンが見えません。
実際のとこ、仮想通貨が稼げないのにこれをエクササイズアプリとして使うなんて人いないでしょ…?
というわけで現時点においてはSTEPNもAxieと同じく「仮想通貨を稼げる」という価値しかないと判断できそう。
これはGSTの供給の際に説明した通り、Axieと同じく無限に供給されるというのが結論です。
GSTの用途がアプリの中に限定され、他に有効な使い道が無いという点もAxieと同じ。
通貨は増え続けると価値は薄くなっていく
現状のままであればAxieと同じ道じ道を辿るでしょう。
つまり構造的な変化が無いまま新規ユーザーが増えなくなったら暴落すると予想されます。
ただ、今はTwitterで連日のように「STEPNは儲かる!最高!神!新時代の幕開け!」と騒がれているので、興味を持った人たちが新規ユーザーとして増加し続けるステージです。
短期的にはレート維持もしくは上昇していく可能性が高いのではないでしょうか。
考えれば考えるほどスケールしなさそうなんだよなSTEPN…
中長期の戦略どう考えてんの?
そもそもSCAM(詐欺)プロジェクトなんじゃないの?
中期的にはプロジェクトとして成り立たないという説明をしましたが、そもそも詐欺プロジェクトなのでは?という懸念についてはどう考えるか。
STEPNの出資元に「SEQUOIA」があります。AppleやGoogleに出資してきた世界を代表するベンチャーキャピタルですね。名門中の名門
SEQUOIAから出資を受けるために様々なチェックがされていると思いますので、あからさまな詐欺案件ではないというのが現状の考えです。
ただ、SEQUOIAはSTEPNの他にも様々なクリプト案件に出資しているので、STEPNだけが特別すごいので出資されているということではないと思います。
なんだかんだいってるけど、ポンジスキームでしょ?
ぶっちゃけると、現状のシステムとしては「新規ユーザーの金がそのまま既存ユーザーに流れている」だけなので、金の流れる構造としてはポンジスキームと同じですね。
これを言うとインフルエンサーと信者が顔を真っ赤にしてwikiを貼り付けながら「ポンジスキームの定義は〇〇だから違う!」と斜め上の反論をしてきますが、大事なのは定義どうこうではなくてこの金の流れと後期参入者がリスクを負う仕組みです。
(この次は「早期参入者が得なのは当たり前」、「他の一般的な企業と同じ」と頭の悪い論点すり替えをしてくるのが定型パターン)
プロジェクトの未来を本当に考えるならまず、こういった「リスクをちゃんと説明しないやつ」をどうにかした方がいいと思うんだけど…
ちなみにポンジスキームは厳密に要件が定義されている用語ではないので定義を論じることには意味がありません。wiki貼り付けて「ポンジじゃない!」と喚いているオツムの可哀そうな人は放っておいて、「後期参入者の金が先行者へ流れてるだけなので、新規参入者がいなくなれば破綻する」ということだけしっかり覚えておいてください。
大事なのはこの部分だけなので。
これを踏まえてやなぎはどーすんの?
「STEPNダメじゃね?」みたいな論調で記事書いてるけど、「STEPNがクソだ!みんな止めろ!」と言いたいわけじゃないからね?
リスクを正しく認識して、それでもやるっていうなら好きにやればいいと思います。
ただ仮想通貨ビギナーが暴落に巻き込まれるのも忍びないんで、みんなこういったリスクを知った上でSTEPNに手を出した方がいいと思うわけです。
下に追記したけど、法的にグレーな部分もあったりなかったり…
というわけで、楽しみつつも引き際を間違えないようシビアな目線は維持していきます。
まずはユーザー数ね。
今STEPNユーザーの半数が日本人らしい。
普通は人口の多い欧米や中国のマーケティングに力を入れるでしょ?質の高いサービスを世界中で展開しているなら人口比で考えて日本人の割合が減るはず…
こんだけ儲かるはずなのになんで海外ではウケてないの…?
これ見るとカモりやすい日本人をターゲットにしてるように見えて怖いんだよね…
ということで、「そもそものユーザー数が増えているか」、「特に海外のユーザー数が増えているか」という情報は注目していきたいです。
日本人ユーザーしか増えないようなら、すぐに頭打ちになっちゃうからね
そん時は早めに撤退しよう
STEPN、おそらく技術的には大したことはしていないのでこのコンセプトをパクった別サービスが出てくる可能性があります。
STEPNと同じ内容で初期投資がもっと安く済むサービスが出てくれば、新規ユーザーがわざわざSTEPNを選ぶ理由が無いので全部そっちに持っていかれることになるでしょう。
その時はさっさとスニーカーを売却して撤退しましょう。
あるかどうかはわからないけれど、
GSTの発行総量に制限がかかるとか、
Nikeやadidasとコラボしてスニーカーのデータにブランド的な価値が出てくるとか、
コラボ先のシステムでGSTが使用できるようになるとか、
運動を続けることで健康が維持されるので保険料金が安くなるとか、
広告費等、外部からの継続的な収入が入ってくるようになるとか、
サービスの広がりや構造の変化が無いかも要チェック。
何も変わらなければAxieと同じ道を辿るのでユーザー増加が鈍ってきた時点で逃げよう!
ゆーてもインフルエンサーが勧めてるから大丈夫っしょ…?
仮想通貨を多少かじってる人であれば、STEPNの構造がAxieと同じであることがすぐわかります。なのでこういったリスクはすぐ思いつきますし周りに勧めるときに忠告するはず。
構造が同じだと気付かない程度の人であれば素人と大して変わりませんので発言の信憑性が薄いですし、知ってて言わないのであれば自分が逃げ切る時のために買い手を増やしているだけと思われても仕方が無いでしょう。
この記事を最後まで読んでくれたということは自分でシステムを理解してから手を出そうとしている賢い方だと思いますので、他の情報を探す際には是非このような注意喚起がされているかも一緒に確認してみてください。
仮想通貨に詳しそうな雰囲気なのにリスクを説明しないような人の言うことは話半分に聞いておいたほうがいいですよ。
「このSTEPNのプロジェクトは上記の問題を解決できるような仕組みになっている」、という情報を持っている方がいたら是非教えてください!すっごい興味があります!
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こんにちは。
GSTを日本円に換金するにはどうするのですか?
GSTをアプリ内でSOLかUSDCに変換して取引所に送金⇒取引所で別の仮想通貨に変換して日本の取引所へ送金⇒日本の取引所で日本円に変換
という流れですね。
Liquidという取引所であればSOLを直接日本円に換金できます。